連休やたまの休日に子供が家に帰ってきて運転を代わってくれる
家族の間ですと、同居をしていたときと同じ感覚で運転を
しようと思うかもしれませんが
お子さんが結婚をされており、さらにあなたの車には
本人限定、本人・配偶者限定、家族限定がついている場合には
別居でも結婚をしている子供は家族の対象外となるため、
子供が運転をした場合には
今の任意保険では補償はされなません。
ここまでは、一般的な補償内容となります。
ただこれは、親御さんであるあなたの保険でのお話となります。
もしこれが、別居で結婚をしている子供自身が掛けている自動車保険で
他車運転特約が付帯されていたら・・・
仮に子供があなたの車を運転して事故を起こしても
子供の他車運転特約で補償される可能性があります。
今回のお話の前提条件はこれ↓
- あなた:A社の任意保険加入、本人配偶者限定、記名被はあなた
- あなたの車:使用者も所有者もあなた自身、プリウス
- 子供:B社の任意保険加入、本人限定、記名被は子供自身で既婚
- 子供の車:使用者も所有者も子供自身、マーチ
このケースではあなたの保険で、
帰省してきた子が運転している事故は補償できません。
代わりに、子供の他車運転特約で
補償できるものと補償対象外になるものを見ていきます。
結婚して、別居しているなら他人と同じ扱い
まず、あなた自身の保険では
記名被保険者があなた自身となっているので
一般的な任意保険では、別居既婚の子は家族ではなく他人扱いとなります。
そのため、あなたの保険契約で、
本人配偶者限定ではなく、家族限定をつけていても
子供が運転して事故を起こした場合には、
あなたの保険を使うことはできません。
他車運転特約を使うには3つの条件をクリアしているときのみ
他車運転特約とは
- 他人の車を
- 臨時で借りて
- 運転中
に起きた事故の補償を行うものです。
上の3つの条件を満たしていれば
実家の車を運転したとしても他車運転特約で補償されます。
では今回のケースでは補償されるのか見ていきましょう。
条件1:他人の車なのか?
ここでいう「他人」というのは
あくまで他車運転特約を使う、
保険の記名被保険者から見た他人となるので
B社の子供の保険で見ていくこととなります。
子から見ても、別居の親族なので他人扱い
一般的に自動車保険の家族の範囲は以下の通りです。
同居をしている、あるいは記名被保険者から見た別居の未婚子まで
B社で加入している既婚の子供から見れば
別に住んでいる親は、
同居でもなく自分の別居の未婚の子でもないため他人となります。
条件2:臨時で借りた車なのか
1年を通して、ほぼ毎日のように借りて運転をする
といった場合には、A社の保険の記名被保険者が
親ではなく、子になるため、等級は引き継げず
解約して、子が新たに新規加入する必要があります。
さらに、このままの状態で事故を起こしても、
A社では補償の対象外となりかねません。
また、B社の子の保険でも
臨時ではなくなるので、他車運転特約の補償対象外となります。
月に数回運転をする程度であれば
臨時で借りているとみなされます。
条件3:運転中のときのみ補償
条件1と2を満たしていれば
他車運転特約で補償されるのですが、
あくまで運転中のみ。
信号待ちなど一時的な停止であれば、運転中とみなされますが
駐車場に停めて、食事に出かけて戻って来たら
当て逃げに遭っていたという場合には、
「運転中」ではないので補償対象外となります。
条件1~3をすべて満たしているのであれば
別居でなおかつ既婚の子供の他車運転特約でも補償はされます。
他人が運転中の事故ではあなたのケガは補償されないことも
他車運転特約では車同士、自損事故含めて、
搭乗者傷害保険、人身傷害保険、自損事故特約の
掛け方次第で、他人が運転をしている際の事故で
一切ケガの補償がなくなることもあります。
搭乗者傷害保険は、契約している車両だけ
まず、搭乗者傷害保険の補償は「契約している車」が
補償対象となる一方で、他人の車については対象外です。
契約している車に乗っている他人は補償されますが
あなたが他人の車に乗っているときは、
あなたの自動車保険は使えません。
借りた車に、搭乗者傷害保険が付いていれば
補償される可能性がありますが
レンタカーの場合や借りた相手の他車運転が使えると考え、
あなた自身の契約を本人限定や家族限定に設定していれば、
他人が運転した事故では搭乗者傷害保険を使えません。
今回のケースでは、あなたの車を
運転者の範囲外の子が運転をするため、
あなたの保険は使えません。
そして、子の保険でも
搭乗者傷害保険は、借りた車で起きた事故は
補償対象外となります。
借りた人の人身傷害保険では補償してもらえません
搭乗者傷害保険が使えなくても
借りた人が人身傷害保険を掛けていれば
借りた人自身は事故の際も補償されます。
人身傷害保険の補償範囲は
記名被保険者および同居親族+別居未婚の子までです。
借りた人が運転する車に、同乗していた他人は
借りた人の人身傷害保険では補償されません。
人身傷害保険をセットすると自損事故特約できない損保もある
自損事故特約は自動付帯されていることが一般的なのですが
人身傷害保険をセットすると、補償範囲が自損事故特約の内容を
全てカバーしてしまうために、自動で外れる保険会社もあります。
しかも、上で書いたように人身傷害保険を
「車内限定」「搭乗中のみ」にしてもセットできないことも。
その状態では他車運転特約も
運転者自身がケガを負った場合の補償は
なくなってしまいます。
保険会社によって、またご自身の契約内容によって
ややこしくなるので、他人の車を借りる際には
自分の保険で大丈夫か直接問合わせたほうがいいです。
対人賠償保険は親子間では使えません
人身傷害保険や搭乗者傷害保険、自損事故特約が使えないとしても
「他人」ならば、対人賠償保険が使えるよね・・・・
って考えるかもしれませんが
これも残念ながら、親子の場合は例外です。
例え、別居かつ既婚で他人扱いであっても
夫婦間や親子間には損害賠償請求権が発生しないと考えられているため
- 記名被保険者と配偶者
- 記名被保険者の父母もしくは子供(既婚未婚問わず)
この2パターンは多くの保険会社で対人賠償の補償対象外としています。
こういうパターンの保険契約はあまりないのですが
これまで別居の未婚の子だったので
A社の親の人身傷害保険を一般型にしておき
B社の人身傷害保険を契約車両のみ補償にしていた
その後、子が結婚をしたが、
補償タイプを変更しておらず
補償範囲から外れていることも知らなかった
というケースが稀にあります。
今回の例では他車運転特約自体は使えるケースを取り上げたのですが
引越や結婚といったタイミングで
補償内容を見直さないと、いつの間にか補償に抜けが出ていた
ということがあります。
また、本記事に関連して
年末年始の帰省時に、車両保険や補償範囲見直し
について、改めて記事を作成しました。
[kanren postid=”556″] 帰省前に参考にしてみてください。
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