損保自体の体力で値上がりしそうな会社を避けるコツ

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保険料
[aside type=”normal”]忙しい人向けのまとめ

安い保険会社で加入しても値上がりになることもある

保険会社の業績で値上げやサービス低下の予兆をつかむ

①コンバインドレシオが100%超えていないか?

②正味事業率は業界平均を大きく上下していないか?

③正味損害率は業界平均から離れていないか?

上の3つを満たしていれば乗換はしなくてもいい

[/aside]

更新のときに前年証券の保険料を見ると良い

テレビCMを見て、通販型の自動車保険
が安いと知った人は多いですね。

同じ補償内容を選んでも、保険料を
代理店型の時より3~4万円は抑えられた
という人も少なくありません。

ですが、乗り換えたあとはそのまま
毎年更新していませんか?

面倒だから同じ保険会社でいいや
という人も、毎年の保険料が
どうなっているかは年1回の更新時期に
目を通しておいたほうがいいですよ。

まずは過去3~4年前分の保険料を見てみる

自動車保険の保険料で一番多い誤解
「事故をしなければ毎年保険料は下がる」
というものです。

結論から言えば、保険料の割引率以上に
値上がり要因があれば逆に高くなります。

保険料の要素はいくつかあって

  • 等級
  • 記名被保険者の年齢
  • 免許証の色
  • 陸運局の地域
  • 車種ごとの料率クラス
  • 年間走行距離
  • 補償内容
  • その他割引(新規契約やASVなど)
  • 保険会社による保険料の見直し

おおまかに言えば、こんな構成です。

このうちの等級は
保険期間中に事故の有無に関わらず

保険を使わなければ
毎年1等級ずつ上がっていき
保険料の割引率が高くなっていきます。

事故で保険を使ってもいないのに
どうして保険料が上がっているの?
と疑問に思った人は

等級が上がる=保険料が安くなる
と思っているからで
それ自体は、間違いではありません。

ただし、他の要因もあるので
等級が上がり、保険料が安くなる以上に
保険料見直しがあれば、最終的な
保険料は高くなります。

新規契約者は優遇されやすい

他社からの切替をすると
ケータイの乗換と同じで

新規客のほうが、継続する人より
割引金額が大きかったために
2年目の保険料がグッと上がった
ように感じてしまいます。

記名被保険者の免許証で保険料は変わる

事故で保険を使わなくても
結果として、免許証がゴールドから
ブルーに変わってしまえば

ゴールド免許割引が効かなくなり
等級の進行以上に保険料が上がることも。

自動車保険の更新は1年に1回なので
去年の保険料は覚えていないという人も
居ると思います。

保険証券があるなら、証券に保険料も
記載されていることが多いので
いくら払ったのかチェックしてみて下さい。

ただし、他社からの乗換とか新車割引など
契約してから1~2年限定の割引があります。

できれば3~4年分さかのぼって
毎年保険料がいくら位なのか
チェックするのがオススメです。

安い保険会社で加入しても値上がりになることも

保険証券を見てみたら
保険料は3万円くらいと思っていたけど
毎年2,000円くらい値上っていた

なんてのも、よく聞く話です。

代理店型に比べると
保険料が安いダイレクト型損保で
契約しても

その後、保険料がじわじわ値上がり
してきたら乗り換えた意味が
少なくなってきてしまいます。

同じ補償内容ならば、保険料は
安いにこしたことはありませんが
保険会社の業績や体力を知っておくと

今後値上がりする可能性があるか
あるいは、サービス低下していないか
把握することができます。

損保の業績で値上げやサービス低下の兆しがわかる!?

損保の業績を知れば
今後、保険料の値上がりやサービス低下の
可能性をある程度把握することができます。

自動車保険以外にも
医療保険や生命保険など
複数の分野を手がけている損保では

自動車保険の業績が赤字でも
他の分野が黒なら値上げしないかも
しれませんが

自動車保険を主力にしている
ダイレクト型損保では
赤字が続くと保険料の見直しに
直結してきます。

損保の業績を知るには、各損保のHPで
投資家向けに財務情報を公開しています。

財務情報から、保険料収支の状況を
把握すればOKです。

ただし、直近1~2年だけでは
読めませんので、4~5年分の
データを読むといいでしょう。

当記事では2018年3月時点で
取得可能なダイレクト型損保の
財務情報を元に分析してみました。

ポイントは以下の3つです。

  1. コンバインドレシオが100%を超えていない
  2. 正味損害率が業界平均から大きく外れていない
  3. 正味事業率が業界平均から大きく外れていない

専門用語がいきなり出てきたので
初めに解説をしておくと

コンバインドレシオは
正味損害率正味事業率を足したもので
この数字が100%を超えていると
保険料収入では赤字ということになります。

保険会社は規模の大きなところから
小さなところまであるため、
単純に赤字でも

売上1兆円ある損保で100万円の赤字と
売上1億円ある損保で100万円の赤字とでは
受ける印象が異なりますよね。

そこで、純粋な保険料収入から
1.何割を保険金や損害調査に使って、
2.何割を人件費や広告宣伝費に使ったのか
3.合計が保険料収入を上回ってないか

上の1~3がそれぞれ
1.正味損害率
2.正味事業率
3.コンバインドレシオ
となり、契約者から貰った保険料を
適切に使っているかの指標になります。

コンバインドレシオが100%超えていないか

コンバインドレシオを見ることで
その保険会社が保険料収入で
赤字になっていないかを判断できます。

代理店型の保険会社では
自動車保険以外にも医療や生命保険など
複数の収益事業があるので
すぐに会社が潰れることはありません。

ですが、自動車保険を専門に扱っている
ダイレクト型損保では、赤字が続けば
他に収益がないため、潰れる可能性も
でてきます。

黒字にするには、家計と同じで

  1. 保険料を見直して収入UP
  2. 節約して支出を減らす

という2つの方法があります。

コンバインドレシオの見方は
以下の通りです。

  • 100% 以上:値上げやサービス低下の可能性有り
  • 90%~95%:乗換をしても良いかも
  • 90%以下:補償や保険料に納得なら据え置き

100%以上:値上げやサービス低下の可能性有り

コンバインドレシオが100%以上の状態とは、

  • 私達が支払った保険料以上に
    事故当時者に保険金を支払ったか
  • 宣伝や人件費などで費用が掛かりすぎ

のいずれかで、赤字になっています。

この状態がずっと続けば
保険会社も経営できませんので

あなたが事故で保険を使っていなくても
継続時の保険料が値上げになったり

今まであったサービスが無くなるなど
見直しが行われる可能性が高いです。

90~95%なら損保の乗換検討しても良いかも

今の保険会社のコンバインドレシオが
100%を超えていなくても
90~95%程度の場合、
損保の乗換を検討しても良いでしょう。

赤字ギリギリの状態なので
今より保険料が安くなることは
考えにくいですし

スマホの割引と同じで、割引額は
新規契約者>継続契約者
となることが多いです。

同じ補償内容でも保険会社を変えるだけで
保険料の割引額が変わります。

車を買った時に、ディーラーとの付き合いで
勧められた保険会社と契約したままなら

保険の見直しをする良い機会になります。

90%以下なら補償内容に不満がなければ据え置き

コンバインドレシオが90%以下の損保なら
あなたが契約している損保は、今のところ
問題はないです。

保険料および補償内容に不満も無ければ
継続しても良いと思います。

コンバインドレシオで気になる損保

代表的なダイレクト型損保各社の
コンバインドレシオを載せました。

気になるのは、業界平均を大きく上回る

  • おとなの自動車保険
  • チューリッヒ
  • イーデザイン

この3社です。

2012年は東日本大震災もあり
保険会社の保険料収支にも
影響はあったとは考えられますが

おとなの自動車保険はその後も、
業界平均を大きく上回っています。

万年赤字の状態ですので、保険料や
サービス内容に影響が出てきても
不思議では有りません。

そして、イーデザイン損保

コンバインドレシオが過去5年間で
著しく改善はしてきています。

一見すれば、良い傾向にも見えますが
個別で見ると、コンバインドレシオは
保険料を何に使ったかの割合です。

結論から言えば、正味事業率が
年々減少しており、サービス内容を
過剰圧縮している可能性も考えられます。

また、チューリッヒは
2015年度のコンバインドレシオが
急激に悪化しています。

内訳を見ても、正味損害率が悪化しており
影響を抑えるためか、正味事業率は

2015年→2016年に掛けて
業界平均の33%前後から22%に減少。

それでも100%を超えており
今後もサービス内容や保険料の
値上げが考えられます。

正味事業率は業界平均を大きく上下していないか

正味事業率を見ると
保険料が適切に使われているのか

それとも身の丈にあっていない
広告宣伝などに使われているのか
把握することが出来ます。

業界平均を上回っている=無理な広告や宣伝をしていないか

業界平均が適切かどうかはおいておいて

少なくとも、平均以上の経費は
ダイレクト型自動車保険では
あまり良いことではありません。

店舗を持たないことが強みだからこそ
安い保険料を実現できるはず。。。

店舗や人にお金を掛けない反面、
必要以上に宣伝活動にお金を
使いすぎているとも取れます。

下回っている=コストを削減しすぎではないか

同じダイレクト型損保同士で比較すると
異様に正味事業率が低いのも考えもの。

逆に、掛けるべき費用をケチって
サービスの低下が考えられます。

分かりやすいところではコールセンターや
事故担当窓口の受付時間や人数

ディーラーの決算時期の3月と9月は
仕方ないにしても、それ以外の通常期に
電話をしても全然つながらないとか

事故担当窓口の受付が平日の日中だけなど
契約者にとって本当に必要なサービスを
削っていては安物買いの銭失いですね。

また、わかりにくいところでは
ロードサービスの提供内容が

回数制限無しが契約期間中1回変わったり
90日以内の同一内容は提供不可になるなど
縮小していることもあります。

 

[aside type=”normal”]事故受付と事故担当は別です。

事故受付:

とりあえず一報を受けること
レッカーや相手との連絡準備など
初期対応も行うことはある。

24時間365日対応が多い。

事故担当:

人身/物損事故の示談交渉を行う。
基本的には担当者がついて
相手(または相手損保)との
示談代行を行ってくれる。

平日9時~17時対応が多い

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損保一覧で気になる会社

正味事業率で気になるのは
おとなの自動車保険イーデザイン損保

5年前に比べると、この2社は
半分近く削ってきています。

おとなの自動車保険では
コンバインドレシオは100%を
ずっと上回っており

イーデザイン損保も直近2年で
ようやく100%を切ってきたのですが

2社とも正味事業率の減り方が急です。

サービス低下につながっていないか
少し不安があります。

特に、おとなの自動車保険は
TVCMにもかなり力を入れていましたが

保険料収入に対して、身の丈に合わない
広告費用になっていないか疑問が残ります。

正味損害率は業界平均から離れていないか

正味損害率は
私達が支払った保険料をどのくらい

損害調査にお金を掛けて、
事故当事者に保険金を支払ったか
その合計になります。

大きく上回っている=会社規模に見合わない保険金支払

業界平均を大きく上回っているということは

示談交渉能力が他社に比べて低い

または、あまり考えたくありませんが

何度も事故を起こしていて
保険料が高くなってしまい流れてきた
契約者が多い
ことも考えられます。

保険料の安い損保というのは
事故で保険料が高くなりがちな人にとって
切替えやすい損保とも言えます。

大きく下回っている=支払い条件が厳しい

反対にこの正味損害率が低すぎるのも
考えものです。

一時期、大手損保を中心に
不払い問題があっただけに

本来支払われるべき保険金が
支払われていない・・・

ということは、発覚後は
無いとは思いますが

支払い条件が厳しいケースもあります。

弁護士費用特約は、よくある例ですが
「保険会社が同意した場合に支払う」
という注釈がついています。

裏を返せば、保険会社からすれば
弁護士特約を使わせたくなければ、
同意しなければ支払わなくても
いいということです。

また、支払う保険金が低くなる代表例は
物損事故での車の評価額

古い車は一律で新車価格の10%
と決めていることが多いんです。

値切り交渉ではありませんけれど
とりあえず、50万円くらい値が
付きそうな車でも

「新車の10%なので20万円です」
って伝えてみて

あなたが何も知らず
「そうなのかぁ、まぁ古いし仕方ない」
と思って示談に応じてしまえば

差額30万円は、保険会社の
儲けになってしまいます。

保険会社も、営利企業ですから
ある程度は利益を出すのは
良いとは思います。

それでも本来なら被害者が
受け取るべき保険金まで
出し渋るとなると話は別ですよね。

損保一覧で気になる会社

過去5年間で気になるのは
三井ダイレクト、SBI、チューリッヒ

まず、三井ダイレクトは
過去5年間ずっと70%後半と
業界平均よりかなり高めです。

それだけ保険金請求が多く
無事故の優良ドライバーの保険料に
しわ寄せがくる可能性があります。

SBI損保は2012年には業界平均
なみだったにも関わらず
ここ数年は損害率の悪化が目立ちす。

チューリッヒも2015年から
悪化しています。

公式HPで業績情報を確認したところ
再保険料の支払いが増えたため
となっていました。

私達の保険契約の一部を
他の保険会社に肩代わりしてもらう
ために支払う保険料が多かったことが
原因のようです。

必ずしも悪いことではありませんが
すでに上げたようにコンバインドレシオ
は100%を超えており

単純に考えれば、私達からの保険料収入
だけでは赤字なので保険料UPも
ないとは言えません。

チューリッヒは、別記事で書きましたが
対物超過特約で唯一無制限を用意しており
頑張って欲しいとは思います。

一括サイトでまずはおおまかに見積もりをしてみる

今回は、損保の保険料収支から見て
今加入している損保で、引き続き
契約してもよさそうか

長い目で見ると、保険料UPや
サービス低下を起こさないのか
という視点で書いてきました。

業績が良くないとしても
確実に保険料がUPするという
ものではありません。

赤字覚悟で契約者を
増やしている可能性もあるため
あくまで参考材料の1つに
とどめて下さい。

保険料と補償内容やサービスを
見て、現状で自分に合った内容の
損保で契約をすることがベスト

とはいえダイレクト型損保
だけでも、今回見ただけでも7社あります。

補償条件によっては、意外と
代理店型のほうが良かった
ということもあります。



まずは、上の一括見積から
あなたの条件に合う損保をおおまかに見積もって
条件に合ったところで

個別に契約するか決めると
いいですね。

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見積には、現在の保険証券を
1つ用意すればOK

ほとんどのことは今の証券に
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その場で、他社に切替えた場合の
保険料をすぐ見られます。

証券がない場合でも
継続案内のハガキやメールが
来ていると思います。

その内容を元に情報入力すれば
保険料を調べられますよ。

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